エレベーターのリニューアルと聞くと、「古い設備をすべて撤去して、新しいものに入れ替える」というイメージを持たれる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、設備の状態や安全性を考慮したうえで、全面的な更新が必要になるケースもあります。しかし、既設のレールやかご、かご枠など、まだ使用できる状態の場合には、それらを活かしながら必要な部分のみを更新する「サスティナブル改修」という選択肢があります。
サスティナブル改修とは?
すべてを新しくすることだけが、必ずしも最適な方法とは限りません。現場の状況や使用頻度、今後の運用方針に合わせて、適切な改修範囲を検討することが重要です。
廃材を抑えられる
使用可能な部材を活かすことで、撤去する範囲を少なくできる場合があります。環境への配慮だけでなく、建物に対する負担を抑えながら改修を進められる可能性もあります。
長く使われてきた設備を、ただ廃棄するのではなく、活かせる部分を見極めて再利用することは、これからの時代に合ったリニューアルの考え方といえます。
工期や費用の負担軽減につながる
特に工場や倉庫などでは、エレベーターの停止期間が長くなると、入出庫作業や生産活動に影響が出ることがあります。短い停止期間で改修できることは、事業継続の面でも大きなメリットです。
改修前に確認すべきこと
既設レールやかご、かご枠、機械室、制御盤、巻上機、ロープ、扉まわりなどの状態を確認し、どの部分が使用可能で、どの部分を更新すべきかを判断します。
また、現在の使用状況だけでなく、今後の搬送物、使用頻度、安全性、部品供給の見通しも含めて検討する必要があります。
よくある質問
Q. すべてのエレベーターでサスティナブル改修は可能ですか?
A. 設備の状態や建物条件によって異なります。既設部材の劣化が大きい場合や、安全上の理由から全面更新が必要になる場合もあります。
Q. どの部分を残せるかはどう判断しますか?
A. 現地調査により、レール、かご、かご枠、機器類などの状態を確認し、使用可能な部材と更新が必要な部材を見極めます。
Q. 工期を短くできますか?
A. 改修範囲によっては、撤去や据付の工程を減らせるため、工期短縮につながる場合があります。
まとめ
廃材の削減、工期短縮、費用負担の軽減につながる可能性があり、特にエレベーターの停止期間が業務に影響する現場では有効な方法となります。
三洋輸送機工業では、荷物用・人荷用エレベーターを中心に、現場ごとの条件に合わせたリニューアルをご提案しています。更新時期や部品供給、故障の増加、既設設備の活用についてお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください。
執筆者紹介
荷物用・人荷共用エレベーターの点検、修理、更新工事に携わっています。現場ごとに設備の状態は異なるため、すべてを入れ替えるのではなく、活かせる部分と更新すべき部分を見極めることを大切にしています。